ピンチ、アメリカの中学校から子供が呼出し (2)
皆さんにはいろいろコメントいただき、ありがとうございました。さて、前回の続きです。
先生とポリスとの話から予想通りだったこともあり、ママから情報を入手して事前に考えていたことを実施することにしました。
(追記: あと思い出しましたが、そのslipには「息子が作ったのはナチスのシンボルではなかった」と最終的に追記してもらいました)
まず息子が渡されていたslipの内容を確認しました。
1. 明日から2日間、放課後残って自習すること
2. 今回会ったことを保護者に説明すること
3. WWIIの時代にナチスが行ったことを調べてまとめること
アメリカでは簡単に謝ってはいけないというケースも少なくないのですが、処分内容としては記録として残らないということで、大きく息子の将来に影響しないだろうということは容易に推測できます。
その上で、息子がこうした事態を引き起こしたきっかけを作ってしまった点については謝罪しました。ただし、息子は基本的には問題となるようなシンボルを作っていないという立場なので、慎重に言葉を選びながらです。
「息子には歴史・文化的にセンシティヴな内容を取り扱う時には十分注意するようにと教育はしていますが、今回は息子も配慮が足りませんでした。」
さて、いよいよ、ここからが本番です。
確かに息子は配慮が足りませんでしたが、息子が作ったのはけっしてナチスのシンボルではありません。最後に、異文化の中を今でも苦労しながら生きる我々にとっても、先生方にも勘違いがあったことはどうしても理解してもらう必要がありました。確かにアメリカ人たちには紛らわしいのですが、これは私の責務、「I gotta do this」です。
もちろん本当は、一刻も早く、息子が論理的に説明し、先生に納得してもらえるようになってなって欲しいのですが。
幸いなことに先生のPCがその場にあり、”Japanese symbol shrine”と検索すると、本来の”神社のシンボル”に加えて、"お寺のシンボル"と一緒にナチスのシンボルも画像として出てきました。もしお寺のシンボルが出てこなかったらと考えると冷や汗モノですがでしたが、結果的には先生が理解するには一目瞭然、絶好のチャンスです。
センシティブなので、今回問題となってしまったナチスのハーケンクロイツは載せませんが、教頭先生のPCのスクリーンには両方とも出てきています。
その図を見てもらいながら、一気に勝負をつけました。「"神社”のシンボルとナチスのシンボルは、似ているけれども、違います。この部分の曲がり方は逆だし、ナチスのものは少し回転していますね (キリ)。」
TVでよく見る 川平さんのような口調にはなりませんでしたが、自信満々なことは変わりません(笑)。息子の工作も裏返してみると鏡像対称でナチスのマークに見えてしまうかも知れないなという思いも頭をかすめましたが、細かい話と割り切って無視しました。
あとから思うと、「逆まんじ」の可能性もありましたが・・・、何よりも検索時に「神社のシンボル」と入力して、正しい「お寺のシンボル」が出てきたことは本当に幸運でした。
間違ったことを言ったままでは気持ちも悪いので、最終的に教頭先生には次のようなメールを送ることとしました。これも今から思うと、手紙の文章も正確にはencourage + O (人) + that節として良かったかどうか調べるのを忘れていましたが。
ただ、逆にメールを送って良かったことがありました。もちろん私が狙っていたことではありますが、、このメールを教頭先生が技術の担当教師にも送って、シェアしてくれました。
(文中、名前は変えたり、普通名詞に変えています)
* edited on 4/16/2018 for the strikeouts.
Good morning Mr. Asst. Principal,
I am Nolan, Ken’s father. It was my great pleasure, meetingwith you yesterday.
Whilewhole the story the whole story and the background we explained is still true, I’d like to make one correction. I thought the resembling symbol was for shrines of Shintoism, however, that was my misunderstanding.
It was for temples of Buddhism, instead.
Please refer to the following link, as our explanation should still be the case for the temple’s symbol.
Japanese map symbols - Wikipedia, the free encyclopedia
Thank you again for your kind understanding, and I will keep encouraging him that he’d be very careful for sensitive matters.
We’d also appreciate it if you could also share our explanation with the teacher of the wood craft class.
Sincerely,
Nolan
技術の先生は、体格も良く、正義感にとんだ典型的なアメリカ人男性です。本当は一言欲しいのですが、こうしたアメリカ人の先生が何か息子に言ってくることは始めから期待はしていません。
が、自分自身にも勘違いがあったということは、どこかで分かってくれただろうとは思います。
一方で、我々も一般のアメリカ人よりは他民族、他の文化に対して配慮していると自負はしていながらも、至らないケースは多々あるかも知れないという点は知っておく必要があるだろうと思いました。
もちろん主張しなければいけないところは何が何でも主張します。それでも、まずは基本的には他民族、他の文化に対して礼儀と必要な配慮をもって接すること、そしてはっきり分からないうちは一方的に決めつけない(not preoccupied)ということが必要なのだろうと思いました。
今回の経験に加えて、皆さんのコメントを読みながら、おかげさまでいろいろなことを考えるきっかけとなりました。この先もずっと考え続けることになるのだろうと思いますが。
ありがとうございました。
先生とポリスとの話から予想通りだったこともあり、ママから情報を入手して事前に考えていたことを実施することにしました。
教頭先生との面談における私のポイント
基本的には、処分内容が軽微であることの確認、息子の配慮が足りずに騒動のきっかけとなった点については謝罪、ただし作成物はナチスのシンボルではなかったことの説明と学校側の了解、という3つの内容となりました。(追記: あと思い出しましたが、そのslipには「息子が作ったのはナチスのシンボルではなかった」と最終的に追記してもらいました)
まず息子が渡されていたslipの内容を確認しました。
1. 明日から2日間、放課後残って自習すること
2. 今回会ったことを保護者に説明すること
3. WWIIの時代にナチスが行ったことを調べてまとめること
アメリカでは簡単に謝ってはいけないというケースも少なくないのですが、処分内容としては記録として残らないということで、大きく息子の将来に影響しないだろうということは容易に推測できます。
その上で、息子がこうした事態を引き起こしたきっかけを作ってしまった点については謝罪しました。ただし、息子は基本的には問題となるようなシンボルを作っていないという立場なので、慎重に言葉を選びながらです。
「息子には歴史・文化的にセンシティヴな内容を取り扱う時には十分注意するようにと教育はしていますが、今回は息子も配慮が足りませんでした。」
さて、いよいよ、ここからが本番です。
確かに息子は配慮が足りませんでしたが、息子が作ったのはけっしてナチスのシンボルではありません。最後に、異文化の中を今でも苦労しながら生きる我々にとっても、先生方にも勘違いがあったことはどうしても理解してもらう必要がありました。確かにアメリカ人たちには紛らわしいのですが、これは私の責務、「I gotta do this」です。
もちろん本当は、一刻も早く、息子が論理的に説明し、先生に納得してもらえるようになってなって欲しいのですが。
苦労しながらも、結果オーライ
でも・・・、これが言葉だけではなかなか通じないんです。日本の宗教には神道と仏教が大きくあって、息子の作ったものは”○○”のシンボルですと一生懸命説明するのですが・・・ (しかも、後から考えるとお恥ずかしいことに、すっかり勘違いしてお寺のシンボルというべきところを神社のシンボルと説明していました(汗))幸いなことに先生のPCがその場にあり、”Japanese symbol shrine”と検索すると、本来の”神社のシンボル”に加えて、"お寺のシンボル"と一緒にナチスのシンボルも画像として出てきました。もしお寺のシンボルが出てこなかったらと考えると冷や汗モノですがでしたが、結果的には先生が理解するには一目瞭然、絶好のチャンスです。
幸運にも出てきたお寺のシンボルと同じもの(後述Wikiより転載)
センシティブなので、今回問題となってしまったナチスのハーケンクロイツは載せませんが、教頭先生のPCのスクリーンには両方とも出てきています。
その図を見てもらいながら、一気に勝負をつけました。「"神社”のシンボルとナチスのシンボルは、似ているけれども、違います。この部分の曲がり方は逆だし、ナチスのものは少し回転していますね (キリ)。」
TVでよく見る 川平さんのような口調にはなりませんでしたが、自信満々なことは変わりません(笑)。息子の工作も裏返してみると鏡像対称でナチスのマークに見えてしまうかも知れないなという思いも頭をかすめましたが、細かい話と割り切って無視しました。
あとから思うと、「逆まんじ」の可能性もありましたが・・・、何よりも検索時に「神社のシンボル」と入力して、正しい「お寺のシンボル」が出てきたことは本当に幸運でした。
後日談と先生への訂正のメール
その後、ママから「神社とお寺がごっちゃになっている」と指摘を受け、大いに冷や汗を掻いたことは言うまでもありません。説明した内容は大筋では間違っていないのですが。間違ったことを言ったままでは気持ちも悪いので、最終的に教頭先生には次のようなメールを送ることとしました。これも今から思うと、手紙の文章も正確にはencourage + O (人) + that節として良かったかどうか調べるのを忘れていましたが。
ただ、逆にメールを送って良かったことがありました。もちろん私が狙っていたことではありますが、、このメールを教頭先生が技術の担当教師にも送って、シェアしてくれました。
(文中、名前は変えたり、普通名詞に変えています)
* edited on 4/16/2018 for the strikeouts.
Good morning Mr. Asst. Principal,
I am Nolan, Ken’s father. It was my great pleasure, meeting
While
It was for temples of Buddhism, instead.
Please refer to the following link, as our explanation should still be the case for the temple’s symbol.
Japanese map symbols - Wikipedia, the free encyclopedia
Thank you again for your kind understanding, and I will keep encouraging him that he’d be very careful for sensitive matters.
We’d also appreciate it if you could also share our explanation with the teacher of the wood craft class.
Sincerely,
Nolan
今後も考え続けて行くのでしょう
数週間後、息子に技術の先生から何か話があったか聞きましたが、この件では何もなかったようです。ただ、ふだん通りには会話し、この件で成績を下げられる心配もなさそうです。技術の先生は、体格も良く、正義感にとんだ典型的なアメリカ人男性です。本当は一言欲しいのですが、こうしたアメリカ人の先生が何か息子に言ってくることは始めから期待はしていません。
が、自分自身にも勘違いがあったということは、どこかで分かってくれただろうとは思います。
一方で、我々も一般のアメリカ人よりは他民族、他の文化に対して配慮していると自負はしていながらも、至らないケースは多々あるかも知れないという点は知っておく必要があるだろうと思いました。
もちろん主張しなければいけないところは何が何でも主張します。それでも、まずは基本的には他民族、他の文化に対して礼儀と必要な配慮をもって接すること、そしてはっきり分からないうちは一方的に決めつけない(not preoccupied)ということが必要なのだろうと思いました。
今回の経験に加えて、皆さんのコメントを読みながら、おかげさまでいろいろなことを考えるきっかけとなりました。この先もずっと考え続けることになるのだろうと思いますが。
ありがとうございました。
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