The best laid schemes of... (『Nolanの言葉の贈り物』第4話)
『The best laid schemes of mice and men (go awry)』
映画『二十日鼠と人間(1992)』のトレーラです。
この映画、何年かぶりに、久しぶりに観ました。オープニングの曲とともに好きな作品の一つです。この映画がきっかけでGary Siniseが好きになったのを思い出します。(プロットについては下記Wikiでよろしければ)
何度観ても絶望的な結末にもさすがに若い頃のように虚無感に苛まれることはなくなりましたが、人生を折り返した身として今後何ができるのだろうと考えてしまいます。
さて、英語学習という観点から私は2点気になってきました。
まず、この映画では○○監督作品と表記する場合に、A ○○ Productionと不定冠詞が入っています。英語学習に燃えていた20年ほど前に「なるほど確かに"The"ではないよな!」と大いに感心しました が、最近は逆に字数に余裕がないケースなどでは不定冠詞を省きそうなのになぜ省かないのか、その英語的な語感はどうなっているのだろうとふと気になりま す。
もう一つは、日本語訳のタイトルにはニュアンスとして十分には表現されていませんが、原題は「Of Mice and Men」と複数形です。そして、さらに"of”とあります。両方とも大いに知的好奇心をくすぐられるところですが、特に何で"of"なのか、私には10年 以上もミステリーでした。あまりきっちりとは考えてこなかったのですが。
この"of"については、やっと謎が解けました。実は原作者であ るSteinbeckは、もともとは「Something That Happened」というタイトルを考えていたが、最終的にはスコットランドの詩人Robert Burnsの詩「To a Mouse」の一節からタイトルを取ったようです。そして、この"The best laid schemes of mice and men (go awry)"(みんなで慎重に練り上げた計画(も失敗に終わることが多い)*)"は、英米では慣用句にもなっているようですね。
当初のタイトルよりもはるかに深みが出たと思います。そして、なぜ「Mice and Men」でも「Of a mouse and a man」でもなかったのかも含めて。
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以下はご参考です
Wikiによる原作の解説
(日本語版Wikiでは映画のものはプロットがなかったので原作としていますが、映画は原作にほぼ忠実に作られています)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%8D%81%E6%97%A5%E9%BC%A0%E3%81%A8%E4%BA%BA%E9%96%93
フレーズFinder
http://www.phrases.org.uk/meanings/the-best-laid-schemes-of-mice-and-men.html
To a Mouse
http://en.wikipedia.org/wiki/To_a_Mouse
*の訳はgooの辞書よりとりました
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/ej3/74323/m0u/
ちなみにgo awry (= go wrong)は英検1級向けの熟語にも出てきた記憶があります。当時私はなかなかこのawryを覚えられませんでしたが、今ではTime等でもたまに見かけるような気がします。
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